ミドルリーダー研修会 概要
日時: 令和6年10月25日(金)
場所: ホテル青森
講師: 株式会社ネクサス 代表取締役 杉本基樹氏
テーマ: ミドルリーダーのキャリアパスと必要なスキル
ミドルリーダーのキャリアパス
- 役割: 中間管理職として、現場と経営者の橋渡しをする。
- キャリアアップ: 保育施設においては、キャリアパス制度の導入により専門性を高める機会が増え、成長が促進される。
ミドルリーダーの役割
- 経営者の意図を現場に伝える重要な役割を果たす。
- 自らの役割を理解し、期待に応えることが必要。
管理職と経営職の違い
- 経営職: 決定や判断を行い、ニーズや制度を把握。
- 管理職: 現場の管理と職員や保護者との関係構築。
必要なマネジメントスキル
- テクニカルスキル: 保育の実践力。
- ヒューマンスキル: 対人関係能力。
- コンセプチュアルスキル: 概念化能力。
リーダーが身につけたい能力
- 組織理解、リーダーシップ、問題解決、人材育成、コミュニケーション能力、チームワーク、メンタルヘルス。
リーダーシップとコミュニケーション
- 良い組織: 共通の目標に基づき、良好なコミュニケーションがあること。
- リーダーシップの機能: 方向付け、仕組み作り、動機づけ。
コミュニケーションスキル
- 職場での効果的なコミュニケーションを促進するためのスキルが重要。
人材育成の基本原則
- 経験を通じて学び、自律して行動できる人を育てることが大切。
フィードバックとアドバイス
- フィードバック: 客観的事実の伝達。
- アドバイス: 主観的価値判断の提供。
まとめ
ミドルリーダーは、保育現場において重要な役割を担い、キャリアパスの理解と必要なスキルを身につけることで、効果的にチームを牽引し、組織の成長に寄与することが求められます。リーダーシップやコミュニケーション能力を強化し、自律的に行動できる人材を育成することが、今後の保育現場において必要です。
講師:文部科学省初等中等教育局 幼児教育課長 前田 幸宣 氏
テーマ: 「幼保小の架け橋プログラムの推進に向けて」
【研修では、幼児教育と小学校教育の接続に関する重要なテーマが議論されました。主な内容は以下の通りです。
- 社会と教育の変化
- 労働生産性、デジタル化、人生100年時代における働き方の変化を踏まえ、教育が柔軟で多様性に富んだものへと進化する必要性が強調されました。
- AIやロボットが代替する分野と、人間にしかできない思考力、判断力が求められる分野についても言及されました。
- 民主主義と当事者意識
- 自ら課題を見つけ、探究し、対話を通じて解決策を見出す「当事者意識」を育むことが重要視されました。
- 幼児教育の役割
- 幼児教育が「生涯にわたる人格形成の基礎」であり、子どもたちの認知特性や多様性に応じた教育が求められています。
- 「みんな違ってみんないい」という考え方を基に、子どもの個性を尊重し、特性を伸ばす教育が大切です。
- 海外の教育事例と日本の教育
- ニュージーランドなどの海外の教育システムを紹介し、0歳からの教育の重要性を指摘。日本の教育も、幼保小の接続をより一層意識した取り組みが必要とされました。
- 幼保小の接続と行政の役割
- 幼児教育と小学校教育の接続をスムーズに進めるためには、行政と地域社会、学校が一体となった取り組みが不可欠です。
- 幼児教育アドバイザーや架け橋コーディネーターなど、専門的な役割を持つ人々がつなぎ役を担います。
- 保護者への理解促進
- 幼児教育の重要性を保護者に伝えるための動画コンテンツなども活用し、家庭と教育現場との連携を深める必要性が強調されました。
<まとめ>
今後の教育は、柔軟で多様性を尊重する形へと進化し、子どもの個性や特性に応じた教育が重要だということです。幼保小の接続に向けた取り組みを進めるとともに、社会の変化に対応した教育改革が求められているということを身近に感じられる良い研修でありました。