令和8年度 ミドルリーダー研修会 を開催しました!

【1】研修会の概要
・研修会名:令和8年度ミドルリーダー研修会
・開催日時:令和8年10月7日(水)9時20分~15時10分
・会場:ホテル青森(3階「孔雀の間」)
・対象者:副主任・副主幹のほか、専門リーダーや職務分野別リーダー等のミドルリーダー層の職員
【2】開催目的
保育政策が「質の向上」へと舵を切るなか、現場のリーダーには専門知識を組織の実践へ活かす役割が求められています。3度目の開催となる本研修会は、保育部会長の講義と3チームの中間報告、グループワークを通じて他園の実践や課題に触れ、ミドルリーダー同士の学び合いとつながりを深め、今後のキャリアを考える機会とすることを目的としました。
【3】主な内容
【「はじめの100か月の育ちビジョン」に基づく保育理解】
青森県保育連合会 保育部会長 真手めぐみ(よしのこども園(むつ市)園長)

令和5年12月に閣議決定された「はじめの100か月の育ちビジョン」の5つのビジョンのうち、①②④が取り上げられました。国際比較では、日本の子どもは身体的健康度が1位、心理的健康度は38か国中37位とされました。
ビジョン①「こどもの権利と尊厳を守る」では、子どもを意思や感情を持つ権利の主体と捉え、生きる・守られる・育つ・参加する権利が確認されました。また、先回りの援助が主体性や自己肯定感の低下、生活習慣や身体機能の発達の遅れ、コミュニケーションの停滞を招くおそれがあると整理されました。
ビジョン②「安心と挑戦の循環」では、困った時に受け止める大人との愛着形成と、興味・関心に合わせた遊びと体験の保障が必要とされ、2歳児の事例などが取り上げられました。ビジョン④では、子どものウェルビーイング向上に保護者・養育者のウェルビーイング向上が不可欠であり、それは子どもを「幸せにしてあげる」ことではないと示されました。
【園と家庭をむすぶパートナーシップ~共に子どもの育ちを支える関係づくり~】
青森県保育連合会 保育部会 保護者支援チーム


園や保育者による考え方、伝える側と受け取る側の感じ方の違いを出発点に、学び合いを通じた気づきを目指した報告です。冒頭では、「保護者支援とは何か」を各自が書き出す問いかけがありました。
チームで出し合った5つの事例案が紹介されました。気持ちに寄り添う具体的な提案、保健師との連携、事実と異なる話をする子どもの気持ちに目を向けた関わり、支援を受け入れない父親への繰り返しの説明と発達支援機関の利用、昼寝をさせないでほしいという相談などです。
グループワークでは事例5を題材に、自分の対応、保護者の気持ち、保育者のねらいを付箋に書き出し、指針・要領と照らして他園と意見交換しました。最後に、気づきや明日からの実践を書き出す課題が示されました。
【“書く”から“活きる”へ―その様式、このままでいいですか―】
青森県保育連合会 保育部会 指導計画チーム


職務の負担軽減を出発点に様式の簡略化を検討しましたが、指針・要領と現場の声を確かめるなかで、「書く量を減らす」から「保育に活かす計画」へと考え方が変わった経緯が報告されました。長期的・短期的な計画のつながりと、計画・実践・評価・改善の循環も確認されました。
4地域の協力園へのアンケートでは、時間の確保、似た内容の重複、書き方への不安が課題として挙げられた一方、見通しを持てるなど計画の有用性を示す声もありました。見直しは「何を減らすか」ではなく「何のために必要か」から考えるとされ、確保すべき7つの要点と、園ごとに異なる様式の比較が紹介されました。
グループワークでは、持参した自園の様式に、残したい(○)、重複(△)、見直したい(/)の印を付け、欄の役割や同じ機能を担う記録の有無を確認しながら、見直しの一歩を検討しました。
【「こどもまんなか」を考えてみよう!】
青森県保育連合会 保育部会 こどもまんなかチーム


「こどもまんなか」は浸透しているのかという疑問から、会員施設の施設長118件へ事前アンケートが行われました。概要を知る施設は88.1%でしたが、職員へ説明できるのは48.3%、保護者へは36.4%にとどまり、権利や理念を職員が学ぶ機会の不足が課題として挙げられました。
こども家庭庁が使命として掲げる、こどもの意見を聴くこと、最善の利益を第一に考えること、大人中心の社会の転換が整理されたうえで、給食、昼寝、行事の衣装、帰宅時の4場面を、こども・保護者・保育者・管理者の視点から考え、伝え方を検討するグループワークが行われました。
グループワークを通じ、視野を広げた捉え方が「こどもの最善の利益」につながること、管理職と若手をつなぐミドルリーダーの立場の重要性が示されました。今後の課題として、「こどもまんなか」を社会へ広める役割として何ができるかが挙げられました。







【4】まとめ
講義と3つの中間報告に共通していたのは、子どもを権利の主体として捉え、その姿や思いを起点に保護者支援、指導計画、園内の理念の共有を見直す視点でした。保育政策が「質の向上」へ移行するなか、専門知識を園の実践に活かす役割がミドルリーダーに求められています。

